少なくとも二つの間違いをした。
間違いその1:あなたが来るのはちゃんと見られている 準備時間を微塵も与えてはいけない。ガイドが裕福な外国人を連れてくるのだ、人々は待ち構えている。そこにはあなたを守ってくれるものはなにもない。一般的なモラルも通用しない。
彼らが悪い人々だということではけしてない。彼らには祖父のまた祖父の代からが学んできたやり方があるのだ。
彼らは外国人と長期に亘る関係を考えない。外国人は一旗上げるためか観光でやってきてはすぐいなくなる。あなたが採掘所を訪れ投資しても彼らはあなたも同じようにすぐいなくなると思っている。約束事の履行もそれほど気にしないだろうと思っている。彼らはあなたが来るのをしっかり見ている。そしてあなたがいなくなる前に出来る限り契約や約束を交わし金銭を受け取るのだ。
間違いその2:前金 あなたが直接管理できないものに前払いは絶対しないこと。それに鉱山労働者達の間にはいかなる場合にも信頼はない。あなただけが彼らに信頼を置かなくてもいい。
親族経営の採掘所で飛び切り価値ある石が見つかっても一人に託して売りに行かせるような事はない。20年以上寝食やきつい労働を共にこなしてきた親族内(!)であっても石がいくらで売れるかわからない以上油断はしない。
どんなにハードコアなツアーになろうが数日採掘所がカラになろうが、一家で石を売りに行く。地元のマーケットへ持ち込むとコロンボよりはるかに安値になるためできればコロンボを目指したい。また家族の誰かが病気だと売りにいけないときもある。
何度もいうが彼らはけして悪い人たちではない。あからさまに盗みを働いたりはしない。しかし事が終わった時に首をかしげたくなる事も少なくはない。石を売るためにコロンボに行かせた弟が4週間後に兄のもとにもどった。石は盗まれこの4週間石を探すのに費やしたが結局見つからなかったという。それが事実なのかそれとも石は売ってそのお金でコロンボで遊び倒して帰ってきたのかどうかは誰にもわからない。
同じ村に住みお互いをよく知る二人(それぞれ皆から重んじられている立派な大人)がひとつの事件に関してあからさまに正反対の証言を立てて対立する姿がスリランカにある。あなたの価値観では理解不能でも、双方とも母親の死に掛けての証言だ。疑うようなら自ら命を絶つと宣言する。どちらが嘘をついているのか、双方少しずつ嘘をついているのか、真相は永久につかめない。
証拠を揃えて突きつけても何の解決にもならない。証拠を突きつけられた男は誤りを認めて恥を受け入れるくらいなら 妻と12人の子供たちを後に残して失踪する。
それではどうやるか
私達がやった方法はこれまで試した者はいないかもしれない。しかしこれしか方法はないとさえ思う。(もちろん別のやり方があるかもしれない) 名付けて「愚かな観光客作戦」。
はじめに : ラトナプラは離れること。ラトナプラでは常にあなたがやって来るのはしっかり見られている。
必要なものは あまり見栄えのよくない車、現地ドライバー、時間、それから図太い鉄の神経。採掘地域(事実南部スリランカ一帯はどこでも)を走り、村の中心付近にトーチを揺り動かしながらたむろする暇そうな男たちを捜す。
暇そうなトーチ男達を見つけたらドライバーをその男達のもとに走らせ、宝石を買いたがってる観光客を連れてきたことを知らせる。
あなたは車の窓から顔を出してみせよう。トーチ男達は全員半非合法商売者なので警察が怖い。あなたが送ったドライバーを無視する可能性があるのでアピールが必要だ。» |